トビイロサシガメ (Oncocephalus assimilis)

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ライトトラップに飛来したトビイロサシガメ(雄)

体長:14~19.5mm/実測15.5mm - 秋田県秋田市 標高約175m ライトトラップ

山麓部でのライトトラップに飛来した。

黄褐色で不規則な黒紋のあるサシガメの仲間。地表に生息する種で、植物の根際や石の下などに見られる。長翅型、短翅型など翅長に変異がみられる翅多型性。ライトにはときどき飛来する。

 

トビイロサシガメ標本(雄)

同個体標本(♂)。

同属のモモブトトビイロサシガメ(O. femoratus)似るが、♂交尾器のほか、細部の外部形態などからもおおよそ区別できるようだ。背面からは前胸背側角に違いがあるようで、本種では鋭角でやや突出するのに対し、モモブトトビイロでは丸みを帯びて突出しない。

 

トビイロサシガメ標本(前脚・頭部側下面)

このへんにも特徴が出るようで、前脚腿節下面の有棘突起が本種では10-12本(通常11本)、モモブトトビイロでは8-10本(通常9本)。この個体は11本。また、モモブトトビイロ♂の触角第1節下面には直立長毛があるが、本種の♂には長毛が無い。

トビイロは平地~低山地の河川沿いなど湿った場所に多く、モモブトトビイロは海岸沿いで見つかることが多いようだ。